何もないところ

家の人の夏休みに合わせて、遠出をしてきました。コロナ禍となってから私は独り旅には出ていたのですが、家の人と行くのは2年ぶり。

家の人曰く「そろそろどこかに行きたい」。で、どこに行きたいんですか?と問うと特になさそうでもごもごしてたので、では北の方へとリクエスト。最初は遠野かなぁと思っていたのですが、どうも違う。もうちょっと日を置いてかんがえてみたところ、青森!恐山!となり行くことにしました。あえて行きにくい、そして人のいなそうなところを選んでみました。

到着した日は幸い天気が良く、次の日の天気を見ると暴風雨。最初に予定していたようにはいかないようだったので、そのまま流動的に天気がいいときに行っておいた方がいいところから回ることにしました。ついて早々、恐山まで向かいました。

レンタカーを借り、新青森駅から2時間半くらいで到着。途中、信号が横ではなく、縦型になっていて(雪が積もりにくくするため)あぁ北の大地だ、とおもったり、周りの山々を見るとはえている樹の様子が、普段見ているような様相ではなく、もっと大きく上に伸びている(横に生えるのではなく)のをみると、北海道に近いな、とおもったりと、車窓から見える景色から北に来たんだなと感じていました。

到着した恐山は下北半島の真ん中くらいに位置します。日本三大霊山高野山比叡山、恐山)の一つらしいです。お盆を過ぎたころにいったせいなのか、観光客がほとんどいませんでした。

 

 

恐山は活火山で、温泉がそこら中で沸いています。自由に無料でお風呂に入ることができます。入口入ってすぐのところに建物が3つあり、右側は男性用、左側は女性用とわかれていました。

一つの建物の中をのぞくと、きれいな湯が湯船にたんまりと。入りたかったですが今回は時間の関係上、入りませんでした。

観光客らしき方はぽつぽついますが、本当に静かで、音がしない。ボーっと歩いていると湖が見えてきます。

宇曽利湖(うそりこ)です。何にもない。。。

死者の魂が集うところ、とHPに書いてありますが、何にもない感がすごいです。7チャクラの世界という感じ。五感のその先、といった様相(自分の妄想です)。お盆を過ぎた後すぐに行ったからなのでしょうか、ご先祖様云々はさっぱりわからない。お盆が終わってさっさと帰ってしまったんでしょうか。

ところどころ、お地蔵様がいらっしゃったりしますので、それ相応な感じ(世にいう恐山的な感)はありますが、とても静かで何にもなくていいところだなと。

ただただ、何もない感を体感していたので、携帯を見返すとあまり写真を撮っていませんでした。残念。

 

久しぶりに御朱印をいただいたりしました。以前は御朱印集めとかしていたのですが、ここ4.5年はすっかりしなくなってしまいました。久しぶりなので新しい御朱印帳を購入。

なんか横向きになっちゃう…
めちゃくちゃ渋く、表紙のお地蔵様だけがキュート。表紙の御朱印帳が手書き。そして価格もリーズナブルだった気が。

入り口近くにはイタコの口寄せ、ありました。1件4000円。口寄せは頼みませんでしたが、ちょうど口寄せをしている最中に通りかかりました。

口寄せ風景を写真に収めるのは気が引けましたので止めました。恐山とイタコは直接の関係はないそうなのですが、敷地内に口寄せする建物があります。

口寄せの作法っぽいのが聞こえてきたのですが、世界中にあるそういった儀式と共通するものがあり、妙に納得してしまいました。簡単に言うと、単調な音の繰り返しからトランスに入るといった仕組み。イタコのポイントは数珠使いかと。

帰る途中には、水場に立ち寄りました。恐山冷水と呼ばれているようです。ヒバの森の中から湧きだす冷たくて気持ちの良い水でした。

 

恐山を降りたところすぐにある定食屋さんでホタテフライ定食をがっつり食べて終了。ホタテが大きく、そしてヒモの部分までおいしかったです。

暗くなる前に帰りたかったのでこれにて終了。「恐」という名称がついているから怖く感じるのかもしれないのですが、行ってみると全然違う感覚でした。実際に行って感じてみるって大事、と思った一日でした。

 

2日目以降の旅日記はnoteにでもゆっくりまとめてみようかと思います。縄文遺跡、神社、岬などいろいろ行ってきました。いつもいる関東圏とは違う自然に触れることができてよい体験でした。予約した後に気づいたのですが、ちょうど北が吉方位だったのでいい旅だったのかもしれません。